見る聞く食べる、刹那の徒然

主に旅行について不定期に更新していきます

KLMのビジネスクラスに乗ったら異世界が広がっていた話(ムンバイ〜アムステルダム搭乗記)

 少し前にインドに渡航する用事があり、その帰りに(と言っても今回は日本に帰るわけではなくアメリカへのフライトで)利用したKLMオランダ航空。これまであのスタイリッシュな青い機体を目にしたことは何度かあり、一度乗ってみたいと思いながら普段は(日本の青い翼にはよく乗るのですが)乗る機会がなく、今回が人生初のKLMとなりました。しかもありがたいことにセールで安かったためビジネスクラス今回利用したのはムンバイ〜アムステルダムという、日本人からするとかなりマイナーな路線かなと思いますが、長距離線のビジネスクラスという意味では参考になるところもあるかと考えています。

 しかし、3フライト、合計17時間程度の搭乗時間になりますがそれでビジネスクラスが片道1800ドル程度(30万円以内)というのは十分安いのでは?もちろんエコノミーだと半額以内なのですが…

概要

路線:KL878便、BOM (2:25) - AMS (7:45)、 B787-10

 フライト時間は9時間程度、最新機材に乗れるということで楽しみにしていましたが、ムンバイの出発は夜中の2時台。他の路線もそうなのですが、なぜインド発の国際線は深夜とんでもない時間に出発するものが多いのでしょうか。。これらはインド到着便の折り返しで飛んでいるのですが、インドに到着する時間も夜遅いことが多く、公共交通機関を使えなかったりするので若干不便です。しかし、昼間よりも国内線が少ない分遅延が少ないとかメリットもあるんでしょうかね(ちなみにインドは国内線も24時間運用、さすが14億人の人口を抱える国・・・)。

 チェックインにやや時間を要しました(ビジネスクラスカウンター自体少し並んでいたのと、主に私のチケットの問題)が、無事インドを出国。ちなみにチェックインカウンターも保安検査も優先レーンが設けられています。しかし、インドの空港は入場する際にパスポートと搭乗券(紙ではなくても良い)が必要で、その列はクラス関係なく並ばされるので結構時間がかかることに注意が必要です。また、空港に入れるのがそもそもフライトの4時間前からなので(乗り継ぎで最初から空港内にいる場合を除く)、あまり早く着きすぎても入口ではじかれてしまいます。これも、人口が多いと仕方がないことなのかもしれないですね。

さて、保安検査まで終えると、ビジネスクラスなので今回はラウンジに入ることができます。

ラウンジ

事前に調べたところ2種類あった記憶ですが、チェックイン時にもらったインビテーションカードによると、KLMのビジネスクラス利用者は、Adani Lounge(どうやらこれも2箇所ある様子)が割り当てられています。23時くらいに入ったと思いますが、結構混雑していました。この日はムンバイ以外の都市を観光していたため全く空腹ではなく、むしろ朝早かったので正直疲れ切っており、食事というよりもシャワーとくつろげる椅子を欲していたのですが、なかなかプライベート感のある良い場所が見つからず・・とはいえ、満席ということはなく、カウンターやソファー等ちらほらと空いていました。ちなみに構造は、フロントを通過してエレベーターで1フロア降りるとラウンジ本体が広がっている、というものです。

豪華な入口

狭くはないのですが、人が多かった。

 シャワーについて、シャワー・スパエリアのようなものがあり、そこの受付で聞いてみると特に予約システムがないようでご自由にお使いください、ということでした。入ってみると、3〜4室あったように見えますが、最初は満室。順番待ちしようかと思って受付に聞いてみたところ、どうやら予約システムがないようで、、「上階のフロントに行けば、別のシャワールームに連れて行ってくれるはず」と言われました。そこでエレベーターでフロントに行き聞いてみたところ、怪訝な顔で「そんなシャワーはないはずだ」との回答。??

 シャワーの受付でそう言われた旨を伝えると、フロントのお姉さんが先ほどのシャワールームまで来てくれることとなりました(この時点でエレベーター2往復目。なぜ…)。結論として、上階のシャワールームを使えることになったのですが、おそらくファーストクラス用のシャワールームなのかなと思います、どうやら通常はそういう運用はしていないということですかね。フロントのお姉さんが空きを確認して空いてたら呼びにくるね、ということで解決。その後5分ほどして案内されました。二人とも親切に対応してくれたのでありがたい話ではあるのですが、深夜に受付を行ったり来たりするのは正直疲れました(笑)。まあインドですしこのような小さい疑問にいちいち心をすり減らしては生きていけません。浴びれたのでOKです。

 ちなみにシャワールーム自体は特筆すべきところはなく。水圧はもう一声欲しいなというところで、インドで温かいシャワーが浴びられるので十分なのですが、前日まで宿泊していた"The Leela Mumbai"の部屋とシャワーが素晴らしいクオリティだったのでなおさら違いを感じてしまいました。あと、足拭きタオルがないのは慣れないですね。バスタオルを使いましたが。

https://maps.app.goo.gl/B3y2zhfsoPw3Sh5M7

水圧・温度ともに問題なし、と言いたいところですが少しだけ水圧が物足りず・・

 食事についてはそこまで食べる予定ではなかったものの、ダイニングエリアもひと通り見てみました。さすがはインドということで、カレーをはじめとする各種インド料理やアジアンフードが充実していました。一応サラダバーもありますが、ホットメニューにもベジタリアンメニューが多い(インド人口の半分以上はベジタリアンです)のでそちらの方が良いかもしれないです。というのも、インドでもラウンジや高級ホテルで生野菜を食べる分には全く問題ない(ヨーロッパやアメリカと同じ程度)ですが、火が通っている安心感と言いますか、念の為。

インド・アジア料理が充実。ベジタリアンメニューも多い

 いわゆるカレーではないインド料理も充実していて、インドでよく見る黄色蒸しパン(Dhoklaと言います)やグリルトマトなどがありました。

搭乗

 時刻は1:30をまわり、そろそろ眠いぞという頃に搭乗開始です。搭乗口に行くと、エコノミークラスも含め大勢が並んでいました。しかも他の便(隣はサウジアラビアのジェッダやクウェートに行くフライトでした)にも長蛇の列ができているので、なかなかカオス。ちなみにアムステルダム行きもビジネスクラスは満席のようで、チェックイン時に座席指定しようとすると窓側は空いておりませんでした。

 優先搭乗の中では最後列近くに並び、機内へ。今でも覚えているのは、入った時にそれなりに衝撃を受けまして、

かっこいい・・・

飾らないシックなデザイン。

 ああそうだヨーロッパのしかも北部ゲルマン系というのはこういう雰囲気だ。

 インドで土とホコリにまみれた空気を吸い、クラクションの音に常に晒されていた私にとって、入った瞬間に世界の違いを認識して、どこか背筋が伸びるような(もちろんそれでも高身長オランダ人には到底及ばない)空間。でもそれは緊張感とは異なり、空間が派手じゃないので落ち着くのです。インドや中東とは全く異なる雰囲気。

十分な広さかつプライベート感もあります。

 何より新しい機材なので全てが綺麗。KLMと言えば外装がド派手な水色で、内装もそんな感じだったらどうしようかと思っていましたが(笑)想像以上に落ち着いた色合いで、非常に気に入りました。座席には枕と毛布が置いてありました。

 出発前にウェルカムドリンクとしてシャンパンをいただいたのですが、グラスが洒落ていますね。

ポートワインを飲むようなグラス?ですね、おしゃれ

 深夜便ですが、離陸後にも食事があり、そして到着前に朝食が提供されるようです。また、アメニティポーチ(というかバッグ?)が、搭乗した時に置いてありました。2つ上の座席の写真にも載せていますが、もう少し拡大したものも末尾に。中身は歯ブラシ靴下耳栓にリップクリームと、概ね普通かなという印象ですが、これはポーチではなく開くとエコバッグになる仕様。色も光の当たり方により変わる紫で素敵ですし、特に男性だとポーチはそんなに使わないので、なかなか気に入りました。エコ仕様なところに北ヨーロッパぽさを感じます。

 しかし眠くてたまらず、もう離陸前から熟睡しておりました。

機内での体験

 なにぶんKLMは初搭乗なので全ての体験をしておきたく、深夜であれ機内食は食べたいと思っていたのですが、2時間ほど寝ていて目が覚めると機内が暗い。機内食を逃したのか??とヒヤヒヤ。

 そこにCAさんが通りがかったのでとりあえずドリンクをオーダーすることに。すると「食事も一緒にいかがですか?」とのこと。ひょっとして私は食事を逃していたんですね?と聞くと好きなタイミングで大丈夫とのことで、満席なのにありがたいですね。おそらく、初っ端から就寝している方が多く、食事のために機内の照明をつけたり、アナウンスしたりということはなかったんじゃないかな?と思います(それか爆睡していて全てに気付かなかったか・・・)。

 チキンorベジタブルだったのでチキンを選択すると、ワンプレートで提供されました。特に奥側のメインは見た目こそ??という感じですが、器がおしゃれですね。リゾットのような感じで美味しかったです。

KLM名物と聞いたカクテルとともに

 インドで積み込んでいるからか、前菜にパニール(インドのカッテージチーズ)の盛り合わせが出てきました。写真だと奥のオレンジ色のものです。あとは時計回りにモッツァレラと胡桃、フルーツを和えたもの、エビとオレンジを和えたもの、チーズとフルーツ、いちじくのパイだったかなと思います。メニューがないので詳細は不明ですが、なんというか冷菜はどれも構成要素が同じ(主にチーズ+果物)で、インド積み込みの限界なのか、、多分アムステルダム発とかだともう少しバリエーションがあるのだと思います。あとどれも冷たいので、食べた後少し身体が冷えました。冷えたカクテルを合わせているのも理由ですが。深夜なので量は無難だと思います。

 食後、映画をみる体力は残っておらず引き続き爆睡していたのですが、映画の種類は結構豊富で、グループ会社だからかエールフランスと似たラインナップでした。

 到着1.5時間前くらいになると朝食です。選択肢はクレープ、ギリシャヨーグルトかインド風(おそらくドーサ)だったのですが、クレープを選択。

クロワッサン美味しかった。バターがAmulなのがインドらしい。

 クレープがメインかと思いきや、フルーツが主役のような顔をして出てきました。機内は完全にオランダの世界観が広がる、かと思いきやところどころで顔を出す(というか消しきれない)インド。インドも好きなので全くネガキャンの趣旨ではないのですが、100%インドに全振りならまだしも、オランダの世界観で顔を出してくるインドはどっちつかずでやや中途半端な印象。

 さて、到着前にはホットタオルもあったと思いますが、それに加えてビジネスクラスの乗客に一人一つずつプレゼント。デルフト陶器でできた可愛いお家。その国の名産をお土産にするのは素敵ですね。これは中身はジンのようですが、皆さん飲んでおられるのでしょうか???

アメニティバッグと共に。色合いが気に入っています

 遅延なく到着、むしろやや早着だった記憶で、この先タイトな乗り継ぎがあるのでありがたかったです。ちなみに乗客の割合は、ビジネスクラスは欧米の方:インドの方が4:5くらいだった記憶です(残りは私など)。よく眠れたので総じて満足なフライトでした。

まとめ・比較

総評すると、

  • ラウンジは相対的に残念でしたが、これは航空会社というよりもムンバイ空港(と私のコンディション)の問題。
  • 機材は新しく座席も素晴らしい。エコノミークラスもチラッと見ましたが綺麗でした。全体的にデザインが秀逸。
  • 機内食については今回の深夜便だけで判断することはできないですが、このためにまた乗りたい!と思えるほどではなく(以下リンクを貼っていますが、この後に乗ったエールフランスが感動的だったので尚更そう思ってしまった)。
  • ホスピタリティについては、非常にキビキビしていていながら皆さんフレンドリーで、十分良いんじゃないでしょうか。過干渉すぎないところも個人的には好きです。

 特徴として感じたのは、例えばアメニティのエコバッグ化など「サステナブル」に力を入れていること。私は今回の経験に満足していますが、一歩踏み違えるとクオリティに影響するというか、このあたりは人を選ぶかもしれません。

 まとめると、「今度はアムステルダム発で深夜便じゃない長距離線が安かったら乗ってみたい、同じ値段で(日系はもちろん)エールフランスに乗れるならそっちを選ぶ」という感じでしょうか。個人的な感覚なので伝わるか微妙ですが、「私がビジネスクラスに乗ったことのある海外の航空会社」で比較すると

Sランク:シンガポール航空エールフランス

Aランク:EVA、エミレーツ、KLM、タイ航空

Bランク:アシアナ航空エチオピア航空、深圳航空、フィリピン航空

という感じでしょうか。。ANAJALはもちろんですが、ルフトハンザ、カタール航空あたりにいつか乗ってみたいです。

primaspa.hatenablog.com